12月12日「僕」の解体作業が終わった。
僕は消えていなくなってしまった。いくら声をかけても返事は二度と帰ってこない。
ここに僕が建っていたのは幻だったのだろうか。ラベンダー色のお姉さんには逢えたのだろうか。
すっかり更地になってしまった。
私は体調を崩してしまった。解体作業中の僕に何度も逢いに行った。壊れていく僕を見る度、私の体中が痛くなった。
心にポッカリ穴が開いてしまったようで、いっその事僕と一緒に消えてしまいたくなった時もあった。
何度も心が折れた。何気ない日常の会話で人と話すと涙が止まらなくなり外出も出来なくなった。
悲しくて、淋しくて、悔しくて・・・
何の為に僕は生まれてきたのだろう。
壊れる為に生まれてきたのだろうか、たった一年で・・・僕はどんな想いだったのだろう。
色んな事が思い出されて、波のように私を襲う。
私は立ち直れるのだろうか。
いつの日かあんな事もあったよねと想い出に変えられる時がくるのだろうか。
何事にも負けない強い心がほしい。
前を向いて生きていかねば・・・
私達の戦いはまだ終わってないのだから。
ちゃんと見届けて僕に報告しないと。
人は夢があるからこそ生きていけると思う。
その夢に向かって頑張るから生きていけると思う。
私達の夢は持ち家を再建する事。
そしてまた家族みんなで生活がしたい。
ちゃんと生きよう、私を支えてくれている主人の為にも。
そして僕の為にも頑張って生きている姿を見せよう。
2013年ももうすぐ終わる。2014年はどんな年になるのだろう。
もう一度だけ「僕」に逢いたい。