月別アーカイブ: 2016年9月

「僕」へ

暑かった夏はお盆を境に風は秋の風へとなってきました。今年は台風が日本に上陸する数が多くあちこちで被害が出ています。9月になってからは雨ばかりの日が多くて太陽の日差しが懐かしいです。

お母さんは相変わらず、ちょっと疲れています。でもそんな中、お父さんとの温泉旅行はとても楽しかったです。裏磐梯の檜原湖の隣にある大きなホテルで広すぎて迷子になりそうでした。家族風呂は無かったけれども、大きな大浴場と湖が見渡せる露天風呂を満喫できました。また、食事も大好きなバイキングで、お腹いっぱいになって久しぶりにベットでゆっくり寝れました。このホテルの売店で買った洗顔の石鹸がとても極めが細かい泡が立ってお気に入りで毎日使っています。無くなったらまた連れていってもらおうかな。

 

裁判の日

裁判は10月25日、午後1時10分になりました。長かったよね、本当に長かった。思えば、ホールダウン金物の緩みを指摘したところ、一条工務店に調停にかけられ、右も左もわからなくて途方に暮れていて、取りあえずお父さんと2人で調停に臨んだけれども一条工務店には3人の顧問弁護士がいて本当にこのまま泣き寝入りするのかなと思っていた時、ある方からの紹介で今の弁護士先生と出会えました。とても忙しい先生だからと言われ無理かなって思っていたけれども、先生は一緒に闘いましょうと言ってくれました。それまでは、まさか人生で自分達が裁判をするとは思わなかった。お母さんは先生がヒーローに見えてしばらく身体の震えが止まらなかったの。僕も何回も先生には逢っているよね。ここまで諦めずにこれたのも先生のおかげだよね。これまでの裁判の内容は判決が出てから詳しく僕に報告しますね。

 

最近、乳がんと闘っている有名な女性の方がブログで「あの時」というのが報道され話題になっています。多分、大勢の方がそれぞれの「あの時」を思っていると思います。

ねぇ僕・・・・・・

なんで「あの時」もっと詳しく調べなかったんだろう・・・

なんで「あの時」専門の地盤調査会社に頼まなかったんだろう・・・

なんで「あの時」大丈夫です。安心して住んでくださいと言う言葉を信じたんだろう・・・

自責の念みたいなロープが身体中に巻き付いて息が苦しくなる時があるのよ。

お母さんはよく僕に「家族団欒」って言葉を言ってたのは覚えてる?実はお母さんは小さい時からあまり家庭に恵まれずに育っていて「家族団欒」と言う言葉にとても憧れていたの。みんな揃って夕食を囲んで楽しく食事をしたり、おしゃべりをしたりという風景にとてもとても憧れていたの。だから、僕と出逢えてお母さんの夢が叶うと思った時、とても嬉しくてね・・・僕を失ってからは日に日に心にポッカリと穴が開いていくのがわかるのよね。なんだったんだろうなーって、本当になんだったんだろうなー・・・

「家は性能」、阪神淡路大震災でも全半壊ゼロでした。建築のトラブルの約7割が「地盤」がらみです。建物の耐震性がいかに高くても地盤が弱くては家は傾いて不同沈下を起こしかねません。そうしたトラブルを防ぐのは徹底した地盤調査が不可欠・・・信じていた。だってお父さんとお母さんは専門的な事はわからないからプロとして信じていたのよ。

でもね、僕・・・お父さんとお母さんは今だに一条工務店の家は大好きなのよ。だって僕と出逢えたから。外観は可愛い煉瓦つくりで内装はモダンで気品があって、そんな僕が大好きだった。かっこよかったもんね。何も出来ないまま僕との生活があっというまに終わってしまってしまい、本当に何だったんだろう。

地震が原因で僕が壊れてしまったのではない。お父さんとお母さんは地震が来る前から異常を感じていた。だから2回目の地盤調査を依頼したのよね。福島市で僕以外に新築1年の家が全壊したなんて話は聞いた事が無い。

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風は吹くのだろうか・・・

時間は動き出すのだろうか・・・