はじめに
はじめに私達の住んでいた処は福島県福島市の南福島ニュータウンという高台にありました。
17年前に福田組が造成を完了し売り出し、平成21年5月に土地を買いうけました。
建物は一条工務店に依頼して平成22年2月に引渡を受けました。築1年でした。
そして東日本大震災で全壊しました。
もちろん建てる前は地盤調査をしました。地盤調査は一条工務店が自社で行っています。
念願のマイホームが完成し住み始めました。
ところが入居直後来から震度1ないし3程度の地震であるのに、その都度建物が異常なまでに激しく揺れ震度3の地震では物が落ちるようになりました。
主人は寝室で寝ていると頭が後ろに沈むような感じがして平衡感覚に異常を感じるようになりました。
私は台所の作り付けの台と床との間に建てた時には無かった隙間を見つけて変だなって思てました。
その後も揺れの異常は体に感じだんだん不安になってきました。
不安がつのりまして平成23年2月に一条工務店に対し建物が異常に揺れるのでもう一度地盤調査をしてほしいと頼みました。
2月24日に土地の地盤調査を再度行いましたが、後日「異常は無いので安心して住んで下さい」と言われましたが信用できず怪しいなと思いました。
建物の基礎は高耐震、高耐久のベタ基礎でした。
そして平成23年3月11日に東日本大震災が発生し我が家は北面の傾斜地、西面の傾斜地が滑りを生じ建物のベタ基礎は中央部で2つに折れ家が傾き建物の内装のほぼ全部が損傷してしまい全壊となりました。
福島市の震度は「震度5強」だったそうです。
一条工務店は阪神大震災、新潟中越地震でも全半壊は無かったとホームページで言っています。
南福島ニュータウンでは被災した家は2件だけです。
もう頭の中は真っ白になり信じられない思いとやっぱり私達の主張は正しかったなと思いました。
その後も色々調査してもらいまして土地に対する造成のやり方や建物の基礎の選定に問題があるらしいとわかってきましたが、一条工務店も福田組も天災によるものだと一歩も譲りません。
その後調停もしましたが折り合わず弁護士の先生とも相談して裁判を起こす事にしました。
私達が言いたいのはこれが天災だとしたら造成地に新築で家を建てても震度5強の地震が来れば全壊してしまうという事です。
これから東京直下型地震や、南海トラフ地震が起こるといわれている地域の方々、また東日本大震災で高台に移転し家を再建するという方々の為にも知ってほしいと思います。
そしてこの事実を全国の皆さんにお伝えして二度と私達みたいな人達が出ないようにしたいです。
家のローンは35年で3200万円のローンを組んでいました。
我が家は主人がオーディオが趣味でオーディオルームとシアタールームを作りました。
シアタールームでは100インチのスクリーンが下りてきてまるで映画館にいるみたいでした。
主人が20代の頃からコツコツ集めた宝物でした。全部倒れて壊れました。
私は将来は息子と同居できるのを夢見て孫の部屋まで作り楽しみにしていました。
芝生を張りウッドデッキを作りさぁこれから親戚やお友達を呼んでバーベキューでもしようねと話していました。
バーベキューセットやパラソルを買い揃えましたが、一度も使用できませんでした。
すべて一年で終わってしまいました。たった一年です。
今は6畳2間の借り上げアパートに住んでいます。
今後マイホームの購入や建築を考えられている方、
また同じ悩みを持たれている方に何らかの形でお役に立てれば幸いです。
平成24年7月4日