「僕」   2010年  春~夏

僕達が最初に異変を感じたのは、引っ越しをしてまだ一ヶ月も経たない3月13、14日の2日間に福島県沖で地震が発生した。福島市の震度は震度4だったが僕は初めての地震にビックリ!
お父さんとお母さんもビックリでテレビを押さえるのに必死だった。
やんちゃな息子さんも2階から降りてきて「何?何?!この地震大きいよ!」って。
どんな感じって、家が波打つような感じ。震度4には感じられず、もっと大きい震度だと思った。
幸いまだオーディオ類達はまだ僕の家には設置されてなかったので、倒れてしまうとかの被害はなかった。
それにしても揺れたねって、でもこのお家は震度7まで耐えられるって工務店の人が言ってたからねって、みんなで話をしていた。

2010年は地震が多いのだろうか・・・?    それにしても地震が来るたびよく揺れる。
震度3位の地震では飾り棚に置いてある時計や小物が落ちるようになった。
破魔矢が落ちて折れた時には不吉な予感がした。
6月の13日にも震度4の地震が来た。僕はみんな外出していて一人で留守番していたので、怖くて仕方なかった。早くみんなに帰ってきてほしいと思った。
しばらくしてお父さんとお母さんが帰ってきてくれた時にはホッとした。2人がリビングに入ってみると、スピーカー達がずれていた。壁に何度もぶつかった跡があった。  おかしいよね、だって震度4だよって僕は思った。

2人共だんだん地震に対して敏感になってきた。
夜中に地震がくると次の日お母さんは必ず職場で「昨夜、地震ありましたよね?」と聞くと職場の人達は「えー、本当?気づかなかった。」と言われる。    お母さんはいや、たしかに揺れた。気のせいではない。
揺れで目が覚めるのだから夢でもない。新聞をみると確かに地震はあったが、震度1か2位・・・
おかしいな・・・・・・っと思いはじめた。

そのうちお父さんが「昼間、ベットで寝てるとベットが揺れる。」って言い出した。
え~~怪奇現象??  お母さんが詳しくどうなるの?って聞いてみると、頭が西に沈むって。
お母さんもキッチンの備付の台がずれているのを発見していた。
でもまだその時もおかしいね~って位にしか感じなかったんだって。だって震度7まで耐えられるっていってたよ。そんな事を話しているうちにやんちゃな息子さんお2回目の手術日が決まりそれどころではなくなって忙しくなった。
僕は段々と不安になり、自信が無くなってきた。ちゃんと僕はみんなを守れるのだろうか・・・
ここの家の工務店の売りは「家は性能」